自立進学基金について

児童養護施設、光の子どもの家は、1985年7月に生まれました。それから25年、およそ100名の子どもたちがこの家で暮らし、みんなが家族となって、ともに笑い、怒り、泣き、喜びあいました。子どもたちと離れて暮 らす家族にも心をかたむけ、子どもと家族の絆を大切にしてきました。光の子どもの家が誕生したときは、地域の人たちからの理解が得られませんでした。けれども今では、地域の人たちは、子どもたちをいつも温かく見守ってくれています。時間をかけて、地域とのつながりも育んできました。
子どもたちが、社会に出てからもがんばりたいことをがんばり、自分が信じた道を歩めるようにと願い、子どもたちが高校に進学できるようにと、力を注いで きました。これまで、光の子どもの家から中学校に通って、卒業した子どもたちは、すべて高校生になりました。子どもたち自身の力と、職員たちの見守り、ご 寄附の応援があったからです。

今は全国的に、高校を卒業すると、2人に1人以上が大学に進むようになりました。けれども、児童養護施設で暮らす子どもが大学に進めるのは、10人に1人もいません。家族と暮らす全国の18歳の子どもたちのように、光の子どもの家でも、大学や短期大学、専修学校などに進んで学びたいと望む子どもたちが増 えています。夢を実現しようと、新聞配達をしながら、大学に通った子どももいました。けれども、その多くは、学業と厳しい仕事との両立に苦しみ、途中で大 学をあきらめるしかありませんでした。
18歳になると、社会に出る準備をあと少し光の子どもの家でしたいと思っても、国の制度により、国や県からの支援が受けられなくなります。保護者や親せ きなどからの援助も、奨学金も受けられないなかで、生活への不安がどんどんふくらんでいきます。職員たちは、親の気持ちになって、子どもたちを心配し、経 済的な支援をしてきました。しかし、子どもの数が増えたため、それだけでは、追いつかなくなってきました。

光の子どもの家自立進学基金は、光の子ども家から、社会へと巣立っていくために、暮らしが守られ、学びが続けられ、子どもたちが自分の生きる道に、希望 の光が見いだせるようにと、祈りをこめて設立しました。みなさまの子どもたちへの愛は、子どもたちの心の中で、自分の人生を生き抜く勇気になっていくと、信じています。
どうぞご協力をお願いいたします。

郵便振替口座
00150-4-377679 「光の子どもの家 自立進学基金」

※皆さまのご厚意お待ちしております。

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自立進学基金パンフレットPDF(7.5Mb)

基金設立発起人
■阿部洋治(聖学院大学教授)■阿部忠■池端寛(陶芸家)■大橋清榮(キャノン株式会社プロジェクトマネジメントエグゼクティブ)■落合水尾(俳人)■片山和恵■金田卓也(大妻女子大学教授)■菊池義昭(東洋大学教授)■北畠恵子■栗原奈緒■近藤みちる(主婦)■佐藤協子(埼玉県社会福祉審議会児童部会長)■澤田利之(公務員)■沢村幸男(保護司)■芹沢俊介(評論家)■高橋和孝(高橋電工代表取締役)■刀川和也(ドキュメンタリーカメラマン)■谷本清光(画家)■野辺公一(住宅評論家/オプコード研究所長)■箱崎幸恵(フリーライター/母子・女性相談員)■福島力(写真家)■藤岡孝志(日本社会事業大学教授)■黛執(俳人)■森公子(株式会社スグナー役員)■山口泰弘(農庵主催)

創立者インタビュー(こちらから